世界的に話題になっている半導体不足問題。ロボットや電子機器と共存している現代社会にとって、これは大きな問題です。今回の記事ではなぜ半導体不足になってしまったのか、どのような影響があるのか等について解説します。
半導体
- いつから始まった?原因は?
半導体不足が懸念され始めたのは2020年の秋ごろでした。
その原因は1つではなくいくつかの要因があったとされています。1つは、2019年の終わり頃から世界中に蔓延していった新型コロナウイルスの影響により、テレワークやリモートワークが主な働き方になりノートパソコンなどの電子機器への需要が急激に高まり、おうち時間が増えたことによりテレビなどの電化製品への国民の購買意欲が上がり、さまざまな種類の半導体が品薄状態となりました。他にも、感染拡大予防として交通機関ではなく自家用車を使用することが推奨され、自動車に使われる半導体も品薄状態になりました。
2つ目は、アメリカと中国の貿易摩擦も要因の一つであると言われています。他にもロシアによるウクライナ侵攻もこの問題を加速させていると言われており、複数のことが重なってこの問題を大きくしてしまったようです。
- どんな影響があった?
半導体を使用する製造業、例えばスマートフォン、ノートパソコン、家電、ゲーム機、自動車といった業種が単純に製品の製造できなくなり、大ダメージを受けました。また、この影響は業界だけでなく、消費者である私たちの元へも影響が来る可能性が挙げられています。例えば、商品が購入できない、自動車の納期が過ぎてもいつまで経っても商品が届かない、もしくは商品の価格が大幅に上げられる可能性があるということです。
- これからどうなる?
各専門家があらゆる分析をしていますが、IntelのCEOであるPat Gelsinger氏はこの半導体不足問題は2024年末まで続くであろうという発表をしています。
また、将来的に自動運転や電気自動車の需要が高まってくると半導体への需要も高まり、この問題がますます加速してしまうという懸念もあります。